大きな会社の小さなクルマ
図らずも、大きな企業グループ内のいちブランドとなった
小っちゃな仏製PEUGEOT205ctiと伊製FIAT500。
ちなみに、PEUGEOTはPSAグループ(PSAプジョーシトロエン)、
FIATはFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)
だった。
その2社の自動車グループが対等合併し、
新会社の名前が「ステランティス」(STELLANTIS)に決定したとのこと。
(2020年7月15日発表)
因みにステランティスとはラテン語の「stello」に由来し、
「星で明るくなる」ことを意味するそうな(ファンタジックではある)。
また、両社の合併によって世界新車販売台数は、年間凡そ870万台になる模様で、
フォルクスワーゲングループ、ルノー日産三菱アライアンス、
トヨタグループに次いで、世界第4位の自動車グループが誕生することになる。
関係者の見立てでは、
10年後の自動車業界では世界でトップ4社しか生き残れないという。
今回の合併はそのためのシェア拡大路線の第一歩ということなのだろうが、
しかし、規模拡大のやり方でこれからの自動車メーカーは生き残れるのか?
(テスラという刺客もいるではないか)
クルマを所有する方ならご承知と思うが、自動車業界はEV化やIT化など、
100年に1度とも言われる大変革期を迎えている。
自動車がITサービスのプラットフォームとして
機能する時代が来るというのである。
この熾烈な業界の生き残り競争を勝ち抜いていくためのキーワードが「CASE※」。
自動車+ITで、世の中が大きく変わっていくことは、もうだれにも止められないだろう。
すでに、既存ビジネス+ITで、OMO(「Online Merges with Offline」の略称。
オンラインとオフラインを併合するという意味)の時代になりつつあるのだから。
(ちょっとため息ついて)
いち古いプジョー乗りとしては、大波に飲み込まれる「笹船」のような心境なのである。
ガンバレ!内燃機関の小っちゃなクルマたち!!
※「CASE」豆知識
☆Connected:「接続」
車をインターネットに繋ぎ、地図データの送受信やもしもの事故の際に自動で通報してくれるサービス等で車の利便性が向上する。
☆Autonomous:「自動運転」
完全な自動運転ばかりでなく、車線の維持や衝突回避等、手動運転を支援するシステム。高齢者ドライバーによる事故の問題等の解決に役立つ。
☆Shared & Service:カーシェア等「共用」「共有」するサービスのこと。
☆Electric:地球環境にやさしいハイブリッド車やEV(電気自動車)の利用拡大。