スマホで聴けるラジオの 「新しいメディア」としての可能性。
様々なメディアの中で、「視聴(見ることと聴くこと)」の見ることを必要としないラジオは、いわゆる「ながら」聴取が特徴で、仕事中でもランニング中でも、家事や勉強をしてても、もちろん運転中でも聴くことができる。
この「ながら」聴取のラジオが、受信機がなくてもPCやスマホのradiko等のアプリで聴けるようになって、「新しいメディア」としての可能性が広がってきた。
ご利用の方も多いと思うが、radikoはインターネットを介して配信されるサイマル放送(電波で放送しているものと全く同じ編成の番組を同時に流す)サービスで、面倒な登録などの手続きは一切不要だ。無料のアプリをダウンロードするだけで、PCやスマホで雑音のないラジオ番組が聴取できる。
また、radikoのタイムフリーという機能を使えば、1週間以内なら聴き逃した番組を再度聴くことができる。録音などしなくても、好きな時間に好きな番組を何回でも聴き返せるのだ。さらにエリアフリーという有料の機能もあり、居住地以外の全国ほぼすべての局の番組も聴ける。
※無料で全国の東京FM系のFM放送を聴ける「WIZ RADIO」というアプリもある。
このradikoが若年層など今までラジオに接する機会のなかった層も取り込んで、ラジオの聴取機会の拡大に貢献しているのだ。
※よく「若者のラジオ離れ」ということを聞くが、今の若者はラジオを聴かない、というよりそもそもラジオ自体を知らないというのが実情ではないだろうか。。
ちょっと前までは、新聞や雑誌などと共にラジオも「ネット時代では負け組のメディア」と言われていたが、放送メディアとしてはまだ厳しいものがあるものの、スマホを新しい「受信機」として、ネット時代の新たなメディアとしての独自ポジションを築きつつあるようだ。
ラジオはもともとパーソナルなメディアで、リクエストハガキやメールを番組宛に送ったりと双方向性も持ち合わせていた。リクエストに答えてくれる(もしくはくれない)DJの声に一喜一憂したリスナーも多いはず。ラジオが持つ特徴とネット技術の進化による通信との融合は、我々リスナーに新たなメディアコンテンツの楽しみを提供してくれるだろう。
8月には東京FM系列で村上春樹さんDJによる「村上RADIO~ RUN&SONGS~」という特番が放送される。個人的にもとても楽しみだ。今後、このようなコンテンツが充実されていけば、今までラジオを聴いてこなかった人たちも取り込めるようになるだろう。
ガンバレ!ラジオ!!なのだ。